先生、あなたに逢えて幸せでした


『もー!人事だと思って!今年中はまだ楽だと思うけど1月からの事考えると胃が痛むよ。』


陽介の顔を見上げて睨む。

私の視線に気付き陽介は私を見て私の大好きなあのカッコイイ笑顔を向ける。


「大丈夫。俺が支えるから。由佳の全てを受け止めて支えるよ?だから由佳は前だけ見て進めばいい。同い年の男には出来ない事を俺がしてやるよ!」


繋いでいる手に力を入れてくれる。


確かに1月からは精神的に追い詰められるだろう。


今は気を許せる建築科の先生達と勉強。


でも1月からは誰も助けてくれない。一人で専門学校の教師と勉強。


肉体的にも精神的に追い詰められる。


過去の先輩達も追い詰められて留学をやめる人が半数以上居たっていう。


……私に出来るのかな?


「大丈夫だよ」


ふいに頭上から欲しい言葉が降ってきた。


見上げたら陽介は真剣な目で私に言う。


「由佳なら大丈夫。出来る」

『ん!頑張るよ!』


陽介にとびっきりの笑顔を向けた。




そのあとは色んな話しをしてゆっくりサイクリングコースを歩いた。


半分ぐらい歩いた所でフッと思って陽介に聞いた。



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