先生、あなたに逢えて幸せでした
さすがに12月末。
屋上に出た私達に冷たい風が頬に当たる。
『寒っみーな!この時期に屋上は駄目だな』
『本当寒い彡(-_-;)彡。健太ちょっとは考えようよ…』
『悪い悪い!誰にも聞かれたくないし、寒い方が頭スッキリするからさ』
そう言いながら健太は私の顔を見た。
二人の間に沈黙が流れる。
お互い屋上のフェンスにもたれ運動場を見て、部活風景を眺めてた。
先に口を開いたのは健太。
『俺さ、由佳には幸せになって貰いたい。でも心の中では俺自身で由佳を幸せにしたいとも思う。』
『……』
私は何も言えず健太を見上げてた。
健太は気付いてる。
だから、私と別れてもいいと私が困らないよう、健太に別れ話を言える様話してくれてる。
本当健太はこんな時ですら自分の事より私を優先させる。
『実は前に伊室に屋上に呼び出しされた事があってさ』
私は初めて健太と陽介が話していた事を聞いてただびっくりするしか出来なかった。
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