先生、あなたに逢えて幸せでした


部屋の中で美咲さんの事を考えてたら陽介が帰ってきた。


「ただいま」


『お帰りなさい。陽介。今日も寒かったね』


「流石に12月になると寒いな」


『先にお風呂入ったら?温まるよ?』


「んじゃ先に風呂入るわ!由佳?お前顔色悪いぞ?」

『ん?そう?気のせいだよ?毎日忙しいから体疲れてるのかも』


「あと3ヶ月で留学なんだからあんま無理するなよ」


『うん!大丈夫!』


私は出来る限りの笑顔で陽介をお風呂場へ見送った。

ごめんね…
……陽介…


私は留学よりも大切なモノを見つけたの…


12月末日で高校には退学届を提出して私は陽介の前から消えるから。


あの人なら陽介まで必ず殺しに来る。


私の愛する陽介は私が必ず守るから。


来週には両親が出張から帰って来る。


妊娠してるって事と退学したいって事を話さないと。

殴られる……かもな…


まだ子供の私は両親に反対されたらどうしたらいいのかな?


土下座してでも許してもらうつもり…



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