先生、あなたに逢えて幸せでした
「それで?由佳の話しって?」
お父さんはいつもの優しい顔で私の話しを聞いてくれる。
今から話す内容を聞いたら二人共どんな反応するのかな?
『びっくりしないで聞いてほしいの』
二人は私の様子がおかしい事に気付いたのか顔を見合わせてる。
「なんだ?」
『その北海道に行くの私も連れて行って欲しい』
「連れて行って欲しいってほらぁ、三年生は1月中旬から自由登校だろうが由佳には荷造りや勉強があるだろう」
『留学は諦めたの。高校は今年いっぱいで自主退学したい』
「留学諦めた?自主退学ってどういう事だ?分かる様に説明しなさい」
『…私 妊娠してるの。今四ヶ月目に入った。卒業式には七ヶ月に入るから高校には行けないし。子供生まれるから留学も行かない』
「妊娠してるって誰の子なんだ?」
お母さんは何も言わず私を見てる。
お父さんはびっくりしてはいるもののきちんと話しを聞いてくれる。
『誰の子かは言えない』
私は決めてた。どんな事になっても陽介の名前は出さない。
相手が高校の教師と知ったら両親は…
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