先生、あなたに逢えて幸せでした


陽介に抱かれ疲れた体は深夜に目が覚めた。


陽介の力強い優しい腕は私の体を離すまいとしっかり巻き付いてた。


陽介を起こさずゆっくり腕を外し横で眠る愛しい人の顔を見る。


寝ててもカッコイイ顔は変わらない。


最後の見納めとしてずっと見つめてた。


深夜2時一人で外を歩くのは危ない時間だけど今の私には調度いい。


ゆっくり気持ちの整理をつけたい。


ベッドから降り服を着て陽介をもう一度見つめた。


目から溢れる涙は頬を伝って止まる事はない。


今までの陽介との事が頭を過ぎる。


初めてキスしたあの感触、温かさ。


初めて抱きしめられた力強い腕。


初めて愛した人からの愛の告白。


初めて……
陽介に抱かれた日
私の1番の宝物…



ごめんね…
陽介…
こんな決断しか出来なかった私を許してね…


私の最愛の人…
……陽介
……愛してる。。。


私は最後に眠る陽介の唇にキスをした。


震える唇は陽介に触れ最後のキスは涙の味がした。


陽介を見つめ私は呟いた。


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