先生、あなたに逢えて幸せでした
『先生、ごめん。待たせちゃって。もう片付け終わったから帰ります。さようなら。』



そう、言って先生の前まで行って教室の電気を消しながら通り過ぎようとした時。




『何、一人で帰ろうとしてる?危ないだろ?』


って言われて先生に強く腕を掴まれた。




掴まれた先生の力が強くてビックリしながら顔を上げた。




『大丈夫です。一人で帰れます。気にしないで下さい』


私は震える声で先生に言った。




もう、これ以上側に居たくない。




先生を想い、先生の彼女に嫉妬する惨めな自分は嫌だ。




私にだって女のプライドがある。




だから、放っといてよ!!!



優しくしないでよ…………





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