Light at daybreak ~夜明けの光~



「クレオ様
お嬢様がお目覚めになりました」


連れてきた女性につけていた侍女が
別の部屋にいたクレオに
彼女が目を覚ましたと報告しにきたので
彼女がいる部屋に向かっていると

悲鳴のような叫び声が聞こえてきた








彼女が眠っていた部屋へ走っていき
勢いよく扉を開けると


テラスのある窓の前で
キラキラ輝くキレイなプラチナブロンドを床に広げ
ぺたりと座りこんでいるのが目に入った




「どうしたんだ?」


ピクッッ



クレオが声をかけると
肩をビクつかせてからゆっくり振り向いた





こちらを向いた彼女は
透き通るような白い肌を

大きくて黒水晶のよに澄んだ瞳からこぼれる涙で濡らしていた





初めて見たときにも思ったのだが
彼女はこの世のもととも思えぬほど美しく
つい見入ってしまう



だが今の彼女は恐怖や絶望のようなものに包まれているようだった








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