Jully〜あなたと夢を〜

「……俺、あの話を聞いてビックリしたっていうか、朱美さんの『応援する』が俺に宛てたものじゃなくて、健児さんに対してのものだったんです。」


今度は店長が黙って俺の話に耳を傾ける。


「恥ずかしいけど、嫉妬なんです。健児さんへの。…俺はこんなに朱美さんを想って、見て来たのに…朱美さんは俺を通して健児さんを見てたんだ…そう思ったら…爆発しちゃいました。」



「でも、好きな人が死んだ悲しみは俺にはまだ分からないけど、ただ言えることは朱美さんを想う気持ちは、健児さんに負けないし、負けたくない…。」


そう言うと自然とこぶしに力が入る。
涙ぐむのを店長に悟られない様、天を仰ぐ。



「そっか…、健児聞こえたか?………お前の想い、天国の健児に伝えたくてここに来たんだ。」


店長は俺の肩を叩くとそう言った。




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