Jully〜あなたと夢を〜

手紙を何度も読み返した。『好きになってよかった』そう書いてあったから…。


「何でジュリー平然としてられるの?朱美さん居なくなったんだよ!」


俺の様子を見てた雪ちゃんが涙ながらに言う。


「うん……。」


そう言われながらもまだ手紙を読み返していた。
雪ちゃんは呆れて、今度は店長と何やら話していた。


俺は何度か読み返し、すっと立ち上がった。


「手紙には俺の事、『好きになってよかった。』って書いてありました。なんか漠然とですけど、朱美さんとまた会える気がするんです…。だから、俺曲作りがんばります。」


そう言って立ち去ろうとする俺に店長が待ったをかける。


「ジュリー、曲作りもいいが、サボろうとするな!今日はお前の出勤日だ。」



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