Jully〜あなたと夢を〜
バックから出かかった足を戻し、店長達の方へ向き直る。
「ジュリーも動揺してんだよ、雪ちゃん。」
そう言って雪ちゃんの肩をポンポンっと叩く。
雪ちゃんは俺に向かってアカンベーをする。
それから着替えて、いつもの様にバイトの時間を過ごす。
自分でも不思議と悲しくは無かった。
決して強がりじゃなく本心で言った言葉、「また会える気がする」。
本当にそんな気がしたから…。
それに今のまま、朱美さんを引き止めても前に進まない気がした。
俺は俺で頑張って、それで堂々と朱美さんの前に立ちたい。
そして今度こそ自分の気持ちを伝えたい…
……そう思った。