Jully〜あなたと夢を〜

「それじゃあ、ジュリーの門出を祝ってカンパーイ!」


店長の音頭で飲み会の始まり。
乾杯が終わるや否や、脱ごうとする店長を雪ちゃんと一緒になって、必死に止める。

ここは居酒屋ですから……。

新しい腹芸考えたのに…と残念そうな店長を見ながら、よくこの人を好きになれたもんだと雪ちゃんを不思議に思う…。


おめでとう!やら新曲聴かせて!と言ってた2人も、30分たったら当に出来上がり、支離滅裂な事ばかり言う始末…。


「結局似た者同士って事か…」


2人の様子を酒の肴に、1人ビールを飲み呟く。


「あんだって!?」

「シャキーン!」


俺の呟きに反応する店長と、顎を突き出しその下に手を持ってくる雪ちゃん…。


─シャキーン…って


「雪ちゃん!それを言うならボイーン!だろ。ボイーン!」

「ボイーン!」


手で胸のラインをかたどり、2人でボイーンの大合唱…。


─だから夫婦漫才か!



宴会はそんな感じで、朝方まで続いた。



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