Jully〜あなたと夢を〜
グズってた雪ちゃんも、時間を聞いて起き上がった。
店長のポケットマネーで会計を済まし、店の外に出る。
外はもう明るくなっていた。
「ママの店で飲んだ時みたいですね。」
と店長に向かって言う。
あれから随分たった気がする…。
店長が「そうだな。」と言った後、「雪、それ知らない。」と雪ちゃんが膨れる。
2人ともどうやら覚めたみたい…。
店長に挨拶して、雪ちゃんと駅へ向かおうとした時、店長に呼び止められる。
帰ってすぐ寝たかったが、仕方なく店長と一緒に雪ちゃんに手を振る。
「何ですか?店長?」
雪ちゃんが見えなくなってから、店長に尋ねる。
「…その……お前、雪ちゃんの事どう思う?」
もう見えなくなってるのに、手を振り続けそう言う店長は、海ガメから赤タコに変わっていた…。