Jully〜あなたと夢を〜
机の上に並べられたMDを、ボーっと眺めていると、雪ちゃんが自分の名前の書かれてあるMDを手に取り、自分のMDプレイヤーにセットし、聞き出す。
「…いい曲。」
そう言って、片方のイヤホンを私に差し出す。
イヤホンを手に取り、耳にあてる。
「…ね?」
「…………うん。」
イヤホンから聞こえてくる曲は研二さんのオリジナルで、優しいメロディーだった…。
最後まで聞くと、雪ちゃんが私の名前が書かれたMDを渡す。
「これ朱美さんのだから……聞いてあげて。」
「………うん。」
渡されたMDを眺めながら、研二さんの事を考える…。
研二さん…私を許してくれる?
前みたいに接してくれる?
まだ好きでいてくれる?