Jully〜あなたと夢を〜

プシュー……


電車のドアが閉まる直前にホームに降りる。
ニヤニヤCDを眺めていたら、危うく乗り過ごす所だった…。
そのままの足でショップに向かう。気付かない内に早足になる。


ショップに着くと昼過ぎだというのに、たくさんのお客さんがCD片手に何を買おうか悩んでいる。
そのショップの2階にある、インディーズコーナーへ急ぐ。


インディーズコーナーだけで1フロアーの半分を占める大型店。
そのCDの量とライバル?の多さに、改めて自分の夢が大きいものだと思い知らされる…。



古俣…古俣……と。



あいうえお順に並べられた、か行の欄を探す。




……ない。




現実はそんなものだ…
やっぱりデビューしたての俺なんか、こんな大型店に並べられるわけない…。


ガックリと肩を落として、1階に降りようとした。



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