Jully〜あなたと夢を〜

そして1枚のCDを手に取り、レジへ向かった。


「1000円になります。」


自分のCDを買うのもどうかと思うが、嬉しくてつい買ってしまった。



「…もしかして研二さんですか?」


会計を済ませ立ち去ろうとする俺に、レジを担当した女性店員が聞いてくる。

恥ずかしながらも、はいと答えるとショップに飾るのでサイン下さいと言われた。


サインなんて考えてない…


色紙を受け取り、普通に漢字で古俣研二と書いた。

店員はよく駅前で俺の歌を聞いてくれてたらしく、応援してるんで頑張って下さい!と言って握手を求める。



下手くそなサインを渡し照れながら握手し、ショップを出てコンビニに急ぐ俺は、通り過ぎる人が振り替えるぐらいニヤニヤしていた。



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