Jully〜あなたと夢を〜

「いらっしゃいませ〜……なんだジュリーか……。」


コンビニに入ると、俺をお客さんと勘違いした店長がレジに居た。
バイト時間までまだあるのに、一体なんだよとちょっと不機嫌な店長。
今日はかなり暇みたいだ。


客が居ないのをいい事に、店長の手を引っ張りバックルームへ連れてく。

店長専用のデカ椅子に座らせ、バックから1枚CDを取り出し派手な効果音と共に差し出す。


「ジャジャーン!デビューCDです!!」

「おお!もう出来たのか!」


そう言ってCDを受け取る店長。


「これは売れるぞ〜!」


まだ聞いても無いのに、嬉しい事を言ってくれる店長。
もう俺の頬は緩みっぱなし。


「そう思います?」

「ああ、だってジャケットがいいもん!」



……ジャケットかよ。
自分の彼女がデザインしたからって……



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