Jully〜あなたと夢を〜
パッと俺から手を離し、外を眺める店長。
「しかし、告知もしないで何でこんなに来るかね?」
「…そうですね。」
「ジュリーなんかの歌を聞きに…」
「…そ…そうですね…。」
“なんか”は余計だ…
「そこの2人!喋ってないで手伝ってよ!」
後ろから声が聞こえ、店長と一緒になって振り向くと、雪ちゃんが頬っぺた膨らませ仁王立ち。
雪ちゃんもサンタの衣装だったが、ここ2年と違って明らかにスカートは長かった。
店長の気持ちを察して、クスクス笑う。
「…何が可笑しいのよジュリー!早く着替えてきて!」
「え?俺?」
「そう。店長もレジに来て!」
そう言い残し、雪ちゃんはレジに戻って行く。
「……雪ちゃん性格変わりました?」
「……いや、昨日俺が雪のプリン食べたんだ…」
それだけ………?