Jully〜あなたと夢を〜

「ジュリー!コンビニに肉あるから取って来い!」


飲み初めて2時間、時刻は日付が変わろうとしていた。店長に言われ、トナカイを脱いでトボトボ1人でコンビニに向かう。


まだファンがいると悪いからと理由で、頭だけトナカイのまま…
これでバレたら、余計恥ずかしい……。店長の余計な提案のせい。


そんな不安も駅前は人なんか居なく、トナカイ頭を後悔する。深夜番の人にも笑われながら、唐揚げを受け取って店を出る。


──爆笑されちゃった……


雪がしんしんと降り続ける中、来た時よりさらにトボトボとバーまで歩き出した時、あの場所に人影が見えた。


ん?


こんな時間に誰だ?


自分でもなぜだか分からないが、気になった俺の足はバーとは反対方向のあの場所へと向かっていた………。



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