Jully〜あなたと夢を〜
「朱美…さん…?」
聞き慣れた声…さっきまで聞いてた声。
溢れる涙を手で拭う。
ボーンボーン
駅前の大きな時計が0時を告げる。
きっと健児さんが会わせてくれた…そう思った。
健児さんを待ってたクリスマスイブ、お母さんから電話をもらった0時に、会いたかったあの人が私の後ろに居る。
ありがとう…健児さん……
時計が鳴り止むのを待って、勇気を出して振り替える。
私の前には、あの頃と変わらない普通の鼻のトナカイさんが立っていた。
何を言ったかも覚えてない……気付くと私はトナカイさんに抱き締められ、ただただ泣いていた……。
大好きな研二さんの胸の中で……