Jully〜あなたと夢を〜
「健児ちょっと待ってよ…」
「早く来いよ朱美。こっち、こっち。」
健児に行きたい場所があるからと言われ、無理矢理電車に乗せられ、ある駅に降りた。
私の前を、小走りに歩く男性。
《松崎健児・21歳》
学年は違ったけど、中学・高校と一緒で、付き合って3年。
出会いは中学の時の軽音楽部。
1コ上の先輩。
新入生への部活紹介の場で聞いた、彼のギターに感動して入部した。
顔もカッコいいし、ギター&歌は巧いしで学校の人気者。
っていうか女子の…。
「先輩のどこがいいの?みんな性格知らないからだよ。ほんっと適当で、よく分からない人なんだから…」
と言ってた私が彼女になった…。分からないものだ…。
当時は妬み等で嫌がらせも受けた。
それを分かってか、そんな時は健児がギターと歌で癒してくれた。