Jully〜あなたと夢を〜

「本当いい気なもんね〜男って。」


カラオケで盛り上がってる研二さんを見ながら、ママが呟く。


「ママだっ……。」


ママだって男じゃないですかと口から出かけ、その台詞を思わず飲み込む。


ママの時は禁句だった。不思議そうに見つめるママに、借りたハンカチを丁重に返す。


気付かなかったけど、ピングーのハンカチ…。私とお揃い。ちょっとショック…。


「よ〜し!私も歌うわよ〜!」


ママはハンカチを受け取って、私にウィンク1つして立ち上がると、女の子走りで研二さん達のもとへ。


店長が持ってるマイクを無理矢理奪おうとしている。そんな2人の様子を見て、みんな大爆笑。


私は手拍子だけの参加で、カラオケ大会は朝まで続いた。




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