Jully〜あなたと夢を〜
「…ここでさ、俺を初めて見た時どう思った?」
「え…?う〜ん………歌が上手い店員さん。」
数年前を思い出しながらそう答えた。そっか…もう数年前なんだ…。つい最近のようにも感じるし、凄く懐かしい感じもする…。
「…わたしは?」
「笑顔が素敵な人。」
「へぇ〜。」
「…何だよ、へぇ〜って。」
「60へぇ〜。」
「微妙…。」
研二さんと昔の話で盛り上がる。こうやって話す事なんて無かったな〜。自然と笑みがこぼれる。
店長、雪ちゃんの話も。研二さんの店長の真似が可笑しくって…朝方なのに、2人の大きな笑い声が駅前に響いていた。
「……あのさ、」
「え?何?」
笑い過ぎて出た涙を、ママとお揃いのハンカチで拭く。