Jully〜あなたと夢を〜

「失礼な奴だなぁ…これでも2キロ減量したんだぞ。」


「……そうですか?」


どう見ても2キロ増のお腹を擦りながら豪快に笑う店長。


「まぁいいじゃないか、そんな事より本当いい天気だなぁ。」


「五月晴れってやつですかね。」


店長につられ青く澄みきった空を眺め、大きな伸びをする。








「…なんか、10年ってあっという間だよな〜。」


空を眺めながら歩いてると急に店長がそんな事を言った。


「そうですね。」


「サンタやらトナカイの着ぐるみ着てた奴が今じゃ…。」


そう言って、チラッと俺の方を見る。


「それは無理矢理、店長が着せたんじゃないですか!」


俺が好んで着てたかの様な言い回しに少しムッとくる。




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