Jully〜あなたと夢を〜
「ハハハ!冗談だよ。…それにしても俺等がすっかり1児のパパだ。お前は夢も叶えたしさ。」
「ですね。でも……」
空を眺めながらの会話。澄んだ空気を運ぶ風が心地いい。
「でも?」
店長が不思議そうな顔で聞き返す。
「…でも、もう1つの夢はまだ途中です。好きな人を幸せにするっていう夢…。」
キョトンとした店長も、俺の返事にやさしい笑顔になり、走る雪ちゃんと小雪ちゃんをいとおしそうに眺める。
「そうだな。夢継続中だ。」
「ええ。」
「よ〜し!俺も走るか〜!待て〜小雪〜!」
自称2キロ減のお腹をポンと叩き、ドタバタ走り出す店長。
ゆっくりと遠くなる店長の背中を見ながら自然と笑みになる。