Jully〜あなたと夢を〜
「何笑ってるの?」
後ろから追いついた朱美が不思議そうな顔で聞いてきた。
「店長変わらないなと思ってさ。」
「そう?また少し太ったんじゃない?」
俺の視線の先にいる、丸い後ろ姿を見て笑いながら朱美が言った。
「だよな。」
そう言って朱美と声を揃えて笑う。
「パパ〜ママ〜待ってよ〜。」
後ろから聞こえてくる娘の声に振り返り、しゃがんで両手を広げる。
俺のもう1つの夢、大好きな人を幸せにする事。
娘を朱美を幸せにする事。
俺の叶えなきゃいけない夢。
俺の大事な夢。
「よ〜し!おいで樹里。」
*END*