Jully〜あなたと夢を〜
お客さんは朱美さんだった。
雪ちゃんはレジを離れ、手を振りながら朱美さんのもとへ。
朱美さんも手を振り、俺に向かって会釈する。
「どうも」
そう言って俺も軽く会釈する。昨日はまじまじ朱美さんを見なかったから分からなかったけど、かなりの美人だという事に今気付く。
…何考えてんだ俺、仕事仕事。
二人は女性誌の前で立ち話を始めた。
雪ちゃんは仕事そっちのけで話に夢中。
そのまま1時間たち、バイト上がりの22時になる。
結局その間雪ちゃんはずっと朱美さんと喋っていた…。
バックに行き、タイムカードを押して着替える。
今日は雪ちゃんも同じ上がり時間で俺の後に続く。
眠ってた店長を叩き起こし、挨拶をして三人で店を出る。