Jully〜あなたと夢を〜
お墓の前に立ち、手を合わせる…。
健児に色々話したいこと、相談したいこと、色々あるのにお墓の前に立つと何も浮かばなくなる…。
──元気?健児
私は元気だよ。天国でも歌ってる?新曲出来たら聞かせてね………。
「…朱美さんそろそろ行こうか…。」
どれくらい手を合わせていたのだろう?目を開けると後ろでお父さんお母さんが待っていた。
「…はい」
私達は車に乗り、来た道を引き返す…。
帰りの車の中は決まって無言になる。
健児の家に着き、お仏壇にもお参りする…。
「それじゃ…お母さん」
お母さんにお辞儀をして玄関に向かう。
「ごめんね…朱美さん……ごめんね。」
お母さんが後ろから私を抱き締め泣きながら誤る…。