『love letter』
2『first』
会社のデスクの上に目立たないようにひっそりと置かれた私宛ての一通の手紙。
裏も表も、私の名前しか書いてないみたい。
緊張しながらも、私は誰にも見つからないようにそれを制服のポケットにしまった。
人生初の手紙。
ドキドキと高まる気持ちとは裏腹に、悪口とか書かれてたらどうしようという不安もあった。

私はゴミくずを丸めて、デスクの上にあったクマのぬいぐるみに投げつけた。

「えいっ」

ゆっくりと円を描くように飛ぶも、ハズレて。
ゴミくずはデスクの上にあった書類を整理する本棚の上に引っかかってしまった。
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