君の声が聴こえる
入っていた服を着せ、揺すってみてもびくともしない。

ふと思い立ち先ほど裸のときに見かけたおへそのうえのボタンを押すと少年は目を見開いた。

深い森のような深緑色をした目を持ち、水色のさらさらとした髪の毛を頬を覆う程度に伸ばした、可愛らしい少年だった。

無言で見つめ合う二人。最初に反応を示したのは少年だった。


「……ひ」


怯えたように後ずさり、疑うかのような視線でこちらを見る。

なにもとって食いやしないのに、と和葉は思いつつ少年に温かいココアを出した。

先ほど自分のために作ったものだが、手をつけてないのでテーブルからそっと運んできた。

少年は恐る恐るココアに手を伸ばすと飲んで良いのかと目でたずねてきたので和葉は黙って頷いた。

少年はそっとココアを持ち上げ口へと運ぶ。

猫舌なのかフウフウと冷ましてから口に含んだ。
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