ガラス越しの恋
「柚木さんこんにちは。急にお邪魔してすまないね。クリスマスイブなのに、お兄さんたちだけに伝言を伝えて帰ろうと思ったんだけど、調度良かった」

柔和な感じの30代後半ぐらいの男の人がソファから立ち上がった。


「藤原先生」


大学入試の時にお世話になった先生だ。私は来年から彼から色々教えてもらうことになっている。


「すみません。お待たせしちゃって」

「良いんだよ。こっちも連絡をしないで着てしまったからね。本題に入るけどね、明日


時間あるかな?君にやって欲しい仕事があるんだ」


「はい?」


行き成りそういわれても頭が付いていかない。


「僕の知り合いがね、君に絵を書いて欲しいそうなんだ。今度、喫茶店を開くに当って、メインの絵が欲しいそうなんだ。それを君にお願いしたいっていうんだ。どうかな?明日にでも、一緒に行って話しだけでも聞いてもらえないだろうか?」

「仕事ってことは、お金とかもらえるんですか?」


高耶くんが聞くと、藤原先生は頷いた。


「もちろんだよ。コレは仕事としてお願いするんだから、向うもそのつもりだといっていたよ」

「姉ちゃん凄い!もう絵描きさんになるの?」

< 12 / 50 >

この作品をシェア

pagetop