ガラス越しの恋
「高耶くん?」
「あれ、いらないならオレに下さい」
高耶くんが見ているのは、下駄箱の上においていた、光臣くんのプレゼントだった。
帰ってきたときに慌てて置いたままだった。
高耶くんの目は怖いほど真剣で、知らない人、知らない男の人みたいな目だった。
「花蓮さん」
先輩じゃなくてさん付けで呼ばれてるだけなのに、胸がドキドキする。
「送ってきたお礼貰っても良いですよね?」
高耶くんは袋を手に取ると中からマフラーと手袋を出して身につけた。
光臣くんのため作った、紺と紫と白のマフラーと黒の手袋。
「似合ってるね。送ってくれてありがとう」
「あったかいです。さよなら、仕事頑張ってください」
手放したはずなのに、光臣くんの気持ちだけはどうしても私から出て行かない。
あれからケータイはずっと鳴らない。
「あれ、いらないならオレに下さい」
高耶くんが見ているのは、下駄箱の上においていた、光臣くんのプレゼントだった。
帰ってきたときに慌てて置いたままだった。
高耶くんの目は怖いほど真剣で、知らない人、知らない男の人みたいな目だった。
「花蓮さん」
先輩じゃなくてさん付けで呼ばれてるだけなのに、胸がドキドキする。
「送ってきたお礼貰っても良いですよね?」
高耶くんは袋を手に取ると中からマフラーと手袋を出して身につけた。
光臣くんのため作った、紺と紫と白のマフラーと黒の手袋。
「似合ってるね。送ってくれてありがとう」
「あったかいです。さよなら、仕事頑張ってください」
手放したはずなのに、光臣くんの気持ちだけはどうしても私から出て行かない。
あれからケータイはずっと鳴らない。