ガラス越しの恋
過ぎた日は戻らない
クリスマスイヴの次の日、新しくプレゼントを買い直して花蓮の家に向かった。

花蓮を思い出しながら考えた、天使の羽がモチーフの髪飾り。ワンポイントに付いているアメジストは、花蓮の誕生石だ。


緩いくせっ毛の髪を纏めるのにいつも苦労していた。
少し茶色がかった髪にきっとよく映えるはずだ

ふわふわとする髪を触るのが好きだったことを今になって気が付いた。


「いない?こんな時間なのにか?」

夜9時頃、塾を終えてから花蓮にむかった。

出て来た達久は花蓮の不在を一言だけ伝えてドアを閉めた。
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