ガラス越しの恋
けど、今日はそこにいたのは花蓮だけじゃなかった。

「花蓮さん何を描いているんですか?」

「んー?なんとなく描いてだけ」

「どこかの風景ですか?花が沢山だ」

「そうかも」

高耶が花蓮の後ろに張り付いている。


「花蓮さん、帰りに何か食っていきませんか?」

「良いよ〜」

「花蓮さんは何が好きですか?ケーキは好きですか?」

「大好き。苺のケーキ大好き」

「美味いケーキ屋知ってるんで、そこいきましょう」


「クリスマスの日はありがとう、タツがゲームもらったってはしゃいでたよ。でも良かったの?」

「構いませんよ。中古なんで」


恋人同士の会話に見えた。

オレの彼女なのに。


「花蓮さんの髪ひわふわしてますね。可愛い」

「纏めるのが大変なんだよ。からまるし、切った方が良いかな?」

「そんなことないですよ。くるくるのふわふわでオレはこの長さが好きです」
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