ガラス越しの恋
「夏は部活で秋は課外詰め、冬は受験でますます構ってやれなくなるからな」


「私にはその気持ちわかんなーい」

既に大学の推薦が決まっている私の少しの皮肉に光臣くんは怒った顔をしてほっぺを抓られた。


「これだから推薦組は腹が立つんだよ」

「でも課題がいっぱいでたよ」

「絵を描くことはお前の趣味みたいなもんだろ。冬休みの間に終わらせてるくせに」

私は美大の推薦をもらったばかりだ。

他の大学受験より早く決まった分、絵の課題が山のように出された。

でも三分の二は終わってる。
< 4 / 50 >

この作品をシェア

pagetop