ガラス越しの恋
「ケータイまで私をばかにしてんのかよ、このやろう」

滑舌もおかしくなってきている。

ケータイを拾おうと足を出すと同時に誰かが拾ってくれた。

「ありがとうございます」

お礼を言うと

「花蓮さん何してるんですか?せっかくのクリスマスイブに」

「高耶くん」

後輩の最上高耶くんが私のケータイを拾ってくれていた。

高耶くんは千春先輩の弟だ。

「明石さんはどうしたんですか?せっかくのクリスマスイブだってのに」

「連絡つかない。ドタキャンされたことにする」


「相変わらず最低なやろうですね」


高耶くんは光臣くんのことがあまり好きではないみたい。

部活とか委員会とか同じなのに。
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