キミの隣へ

教室に入ってみると…。

「もうほとんどの人来てるね。」

教室の中を見渡してみた。

このときは、まだ気づいていなかった。

神谷がいることを。


「ねぇ、彩加…。あの人、可愛いよね。」

「ん?えっと…。」

「神谷…和哉…?」

まさかいるなんて思っていなかった。

こんなとこであったのって…偶然?

それとも、必然だったのかな?

「は!?だれそれ?」

彩加は、誰か分かっていなかったみたいだね。

「あれ…。」

本当はいけないけど、思わず指差しちゃった。

一人で、笑っていたら、

「紗希ちゃん?だよね?」

後ろの席の人に、名前を呼ばれてあせった。

「えっと…篠崎怜ちゃんだよね。…もしかして、幼稚園一緒だった?」

どことなく、怜ちゃんに似てたから聞いてみた。

「そうそう。覚えてくれてたんだぁ。」

「当たり前でしょ。」

怜ちゃんは、もともと仲良かったから、普通に話せるようになった。

話をしていたら、あっという間に時間が来ていた。

入学式とか、めんどいし。

眠たさをこらえながら、出ていたからやばかった。

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