地下裏の恋
そう自覚した途端に、またさらに涙が溢れ出して来た。


もう、止まらなかった。


止めようとも思わなかった。


そして、固まってた心が段々暖かいものに包まれていく感じがした。


周りの客は相変わらず賑やかで、飲めや歌えやの大騒ぎ。


そんな喧騒も関係なく、自分の周りだけが、静かで、暖かい空気に包まれていた。


ミユキもミカも、静かにただ、飲んでいた。


その優しさがまた、胸にしみて、さらに涙が増すようだった。


ありがとう。


あたし、ちゃんと元気になるよ。


涙て、心が浄化していくのがわかった。
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