地下裏の恋
「良かったんですよ、オサ。」


「…へ?」


あたしの心を見透かしたようなミユキの言葉に我に返った。


気付けば、さっきまで吠えまくっていた2人が、静かにお酒を口に運んでいた。


「だから、良かったんですよって。」


「んだんだ。」


何で…。


ビックリして、言葉が出ない。


「どーせ、オサの事だから、『別れて良かったんだろうか。』なぁんて、思ってるんでしょ?だぁから、良かったんですって。」


「んだんだ。」


…どう


「『どうしてわかるの。』でしょ?わかりますよ。そんなの。オサと出会って2年たつんですよ。」


ミユキは自慢げに話し続けた。


「しかも、ずっと2人きり。仕事と言えど、家族よりも長い時間、一緒にいるじゃないですか。そんなの、わかります。丸わかりっすよ。」
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