地下裏の恋
ミユキは親指立てて、グーサインをだした。そんなミユキの横で、ミカも黙ってウンウンと頷く。


そしてミユキの自慢げトークは続いた。


私も黙って聞く事にする。


「あれですよ。オサ『結婚』とゆーのに囚われすぎて決断したんじゃないか。て、思ってるんでしょ。」


…その通り。


「相手の気持ちを無視したんじゃないか、これは自分のわがままなんじゃないか…って。」


私は少し温くなった5杯目のビールをすする。


「そして、自分を責めてる。」


…。


「もっと、頑張れたんじゃないか、って。」


そう言ってミユキは私の顔を伺った。


ーコクリ。


全くミユキの言うとおり。

何も返す言葉はない。


私は黙って頷くしかない。
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