カレ×カノ



「ハァハァハァ・・まっ間にあった・・・」


急いで教室に駆け込んだため、クラスの人が一斉に注目    恥ずっ


「おはよう~また美珠ギリギリだね―」


乱れた髪を直して席に着こうとすると、ひとりのクラスメートが話しかけてきた


「あっ!雛おはよっ!間にあってよかった~焦ったよ」


話しかけてきた彼女の名前は前森雛〈まえもりひな〉小学校からの幼なじみ
ちょっとしたお金持ちでしっかり者のお姉さんみたいな存在
肌は白くて目はパッチリ髪もバッチリセットしてある。なのに美珠は・・・


「それにしても、今日は秀くんに起こしてもらって早く学校にくるんじゃなかったの??何か先生に仕事頼まれてるって言ってなかったっけ?」


ヤバっ    忘れてたよ


「わ~ん!先生に怒られる―
秀に起こしてもらうように頼んでたのに!秀は?秀~!!!」


美珠は教室をぐるっと見渡しても秀の姿は見えない


「まだ着てないみたいだよ~って、あっ!来たみたい。ホラっ」


耳を澄ますと廊下にいる女子の騒ぎ声が聞こえる。来たみたい。




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