わたしだけのサンタクロース
いつも通り自然に手を絡ませる、これが芽依たちにとっての普通。付き合っているか、付き合っていないかなんて関係ない。
「芽依、イルミネーション何時くらいに行く?」
「最後っ」
「了解。じゃあ店行く?」
「行くっ♪全部イチの奢り?」
「バーカ」
と言って芽依のニット帽の先を摘み、引っ張る。
「やだーっ、髪ぐしゃぐしゃなるーっ!!冗談だってばあ」
こんなやり取りも、傍から見たらカップルがいちゃついてるように見えるのかな?
ショッピングモールに入り、いろいろな店を見て回る。
「イチーっアイス食べたい♪」
「は?今12月ですが…とうとう頭いっちゃった?」
「いってないし。サーティワンのクリスマス限定食べたい♪」
だって、めちゃくちゃ美味しそうなんだもん。アイスクリームに季節なんて関係ないよ、冬だってアイスはおいしいよっ