わたしだけのサンタクロース



いつも通り自然に手を絡ませる、これが芽依たちにとっての普通。付き合っているか、付き合っていないかなんて関係ない。



「芽依、イルミネーション何時くらいに行く?」



「最後っ」



「了解。じゃあ店行く?」


「行くっ♪全部イチの奢り?」



「バーカ」



と言って芽依のニット帽の先を摘み、引っ張る。



「やだーっ、髪ぐしゃぐしゃなるーっ!!冗談だってばあ」



こんなやり取りも、傍から見たらカップルがいちゃついてるように見えるのかな?



ショッピングモールに入り、いろいろな店を見て回る。



「イチーっアイス食べたい♪」



「は?今12月ですが…とうとう頭いっちゃった?」


「いってないし。サーティワンのクリスマス限定食べたい♪」



だって、めちゃくちゃ美味しそうなんだもん。アイスクリームに季節なんて関係ないよ、冬だってアイスはおいしいよっ



< 22 / 37 >

この作品をシェア

pagetop