わたしだけのサンタクロース
「分かった、じゃぁそれが俺からのクリスマスプレゼントな(笑)」
「えぇ…イチって貧乏だもんね、クリスマスプレゼントでいいよーだ」
「は、貧乏じゃねーし!!!もう、絶対奢らん!!」
「否定しなくていいよ、ありがたくプレゼントもらいまーす♪でもみんなにイチは貧乏だから、クリスマスプレゼントにアイス貰ったって言うけどね!!」
口ではこんな事言ってるけど…本当はイチから貰ったものだったら、その辺に転がっている石ころでも嬉しいよ。
アイスは口の中をとっても甘くしてくれるけど、イチの行動はアタシの心の中をとっても甘くしてくれてるってイチは知ってた?
イチが買ってくれたクリスマス限定のアイスを食べながら歩く。
「美味しー♪イチも食べる?」
隣を歩いているイチを見上げる。
「食う」
イチが今まさに芽依の口の中に入れようとしていた、ピンクの小さなスプーンに乗ったアイスを横から食べた。
「ん、上手い!!」