わたしだけのサンタクロース
「んー、芽依以外ならなんでもいいよ。芽依がくれるのだったらなんでも嬉しいし!!」
イチのバカ────っ!!
なんて顔して、言ってんじゃあっ!!めちゃめちゃ嬉しいじゃんか!!
「じゃあ、マフラーでいい?この前、新しいの欲しいって言ってたよね」
「あ、覚えてたんだ?さすが芽依っ。俺のことよく解ってんねー」
当たり前だよ、芽依の頭の中は三分の二以上がイチのことで出来てるよ。イチが言ったこと全部、頭の中にインプットされてるんだから。
「当たり前だよー、イチとは何年の付き合いだと思ってんのさ」
「三年だな」
「何言ってるの、五年だし。芽依との思い出二年抜けてるよっ!!」
まさか、もうボケたかイチは。
「じゃぁ、買ってくれる?」
「任せろ!!」
男物の洋服店で、芽依が選んだものを気に入ってくれて即買い。
『ありがとな、芽依』って芽依の頭を撫でる、イチのこの仕草が大好き。