わたしだけのサンタクロース
「だって、イチは一回も付き合うって言わなかったじゃん!!それに好きとかも聞いてない!!」
「付き合う前に言っただろ。それに好きとか、恥ずくて普段から言えるわけないし」
付き合う前!?
そんなこと、芽依知らないよ!!
「付き合う前にって…そんなの芽依知らない!!」
「言ったし、俺の告白を告白だと思わないなんて…芽依は本当にガキだな」
なぁっ…
「で、でも好きくらい言ってくれてもいいでしょっ!!」
「記念日には絶対言ってた。しかも、キスしてたし…その、シテただろっ!!」
「それだけじゃ分んないよー!!芽依は、てっきりセフレだと思って…本当に不安だったんだからぁ(泣)」
止まっていた涙が、また溢れだした。
「芽依…ごめんな?いくら芽依でも、ここまでとは思わなかったからさ」
一言多いよ…
「でも、今日分かっただろ?」
芽依の身体が、大きくて温かいイチの身体に包まれる。