チョコレートフォンデュ
そんな事を考えていると、車が動き出した。

りぃは豊の車を知っている。

多少危険は伴うが、私達は少し間をおいて、りぃ達の車を追うことにした。

一つ目の信号待ちで、私達とりぃ達の間には二台の車があった。
私ははぐれない様に、しっかりと目で追った。
すると、豊にメールが来た。

「りぃからだ・・・」

その言葉に一瞬ドキっとした。

私は何も言わず、豊がメールを読み上げるのを待った。

「今夜会いたい。だって・・」

信じられない。
今りぃはあのおやじの隣にいるはずなのに、よく豊にメールなんて・・・しかも、今夜会いたいとか、そんな事よく言えるよ・・。
私はちょっとショックだった。
だって、りぃは本気で豊を好きだと思ってたから。
となると、さっき豊の言っていた事にほぼ間違いはなさそうである。

今豊はどんな気持ちなんだろう。
りぃとの事はもう終わったなんて言っていたけど、複雑な気持ちに違いない。

「豊は大丈夫なの?」

つい聞いてしまった。

りぃ達に続いて、私達も右折した。

ちょうど前の車も右折したから良かったけど、今私達の間に車は一台だけとなってしまった。

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