チョコレートフォンデュ
「確かこの先に、ビジネスホテルあったよな。」

「知らない。私ビジネスホテルで男とやったこと無いから。」


「そうゆう事言うなよ。」


ちょっと豊の言葉には、ヤキモチみたいなのが含まれている感じがした。

豊の言うとおりだった。

今通っている道の先に、高級ビジネスホテルらしきものが見えてきた。

私の中でホテルイコールやるところと言うイメージだが、さすがにビジネスとつくと、ラブホとは間逆のイメージだった。

でも、きっと男と女が居たら、やる事はどこでも一緒なのだろう。

広めの駐車場があり、20メートル先くらいにいた黒のクラウンは、迷わずそこへ入っていった。

「こんな真昼間から・・・」


私の言葉に、豊が今日初めて笑った。


「いいじゃんたまには昼間っからも。」

「え?もしかして。」

「俺らも入るぞ。」


豊が駐車場の入り口で車を停めた。

私達の前にいた車は、そのままそこを通り過ぎて行ってしまった。

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