チョコレートフォンデュ
彼らの車が駐車場から出たのを確認すると、

「どうする?」

と聞かれ、少し迷ったあげく、

「最後のデートに行こう」

と言った。

私は豊と一緒にいるべき女ではない。

今日は色々な事が起きて、色々考える事が多くて、やっぱり豊との関係は続けられないと思った。

「俺マジなんだけど。」

さっき写メールを撮りながらはしゃいでいた豊はもう居なかった。

「俺、本当に体の関係とかいらない。杏が欲しい時だけでいい。他の女に興味ない。杏がいい。」

響きは良いけど、伝わってこなかった。

だって、私は知ってる。

男の子の気持ちは変わるんだ。
絶対なんて言葉は全部嘘。
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