チョコレートフォンデュ
「杏の強い所が好き。冷めてるのに優しい所が好き。首筋のホクロが好き。純粋な所が好き。」


泣き止まない私を豊の腕はいつまでもいつまでも優しく包んでた。

そして言った。

「本当は弱いのに・・・強がってる・・そんな杏の、強さが好き」


ビジネスホテルの駐車場で・・・・・


こんな所で昼間っから何やってるんだか・・・・・・






泣き止んだ私を乗せた豊の車は、私の家へ向かった。

「送るよ」

と言って豊が運転し出してから、私達は何も話さなかった。

お互いが色々な事を思い出していたに違いない。



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