チョコレートフォンデュ
内容は全くと言っていい程入ってこず、思い浮かぶのはりぃと豊の事だった。
活字を追いながら二人の事を考える事に疲れ、とうとう開いたばっかりの本を閉じた。
目を閉じベンチの背もたれに寄りかかると、りぃの言葉を何度も頭の中で反復した。
「豊が好き」
りぃは、言った。
「お金目的で豊と付き合ってたわけじゃないの。本気で豊が好き。」
りぃが口にしなかったその後の言葉は、きっと、
「豊とは終わりにして欲しい」
だと思った。
りぃがなぜ援交なんかしてたか。
それは、豊を好きな事がきっかけだった。
そして、それはほんの些細な出来心だったと、りぃは言った。
つくづく、ユリという女は悪女だと思った。
あのおやじとりぃが出逢ったきっかけは、ユリだった。
あのカラオケに豊が来た日。
そして私が豊に出逢った日、ユリもその場に居た。
私は、ユリが嘘をついている事をすぐに見抜いた。
だって、豊がそんな事を理由に女を選ぶとは思えなかったから。
カラオケにみんなで行った日の夜、ユリはりぃに電話でこう言ったという。
「豊くんがね、ちらっと私に言ってきたんだけどね、豊くん、お金持ってない女の子は嫌なんだって。なんか、お金目的で近づいてくる女の子が居るから、相手が普通の子だと、どうしても信じられないらしいよ。りぃに言うか迷ったんだけど、りぃもお金目的だって豊くんは思ってて、お金を持ってる女の子しか、信用できないんだって。」
確かに豊は、りぃがお金目的だと思っていた。
でも、それはお金を持ってる持っていない関係のない事だった。
豊は、きっと本当に豊を好きな子なら、そのままの彼女を受け止めるだろう。でも、きっと豊は、りぃが豊よりもお金に恋している所を見てしまったのではないか・・と私は思った。
それに、豊はそんな事初めて会った女の子に言うような奴ではない。
仲の良い友達には愚痴るかもしれないが・・・。
活字を追いながら二人の事を考える事に疲れ、とうとう開いたばっかりの本を閉じた。
目を閉じベンチの背もたれに寄りかかると、りぃの言葉を何度も頭の中で反復した。
「豊が好き」
りぃは、言った。
「お金目的で豊と付き合ってたわけじゃないの。本気で豊が好き。」
りぃが口にしなかったその後の言葉は、きっと、
「豊とは終わりにして欲しい」
だと思った。
りぃがなぜ援交なんかしてたか。
それは、豊を好きな事がきっかけだった。
そして、それはほんの些細な出来心だったと、りぃは言った。
つくづく、ユリという女は悪女だと思った。
あのおやじとりぃが出逢ったきっかけは、ユリだった。
あのカラオケに豊が来た日。
そして私が豊に出逢った日、ユリもその場に居た。
私は、ユリが嘘をついている事をすぐに見抜いた。
だって、豊がそんな事を理由に女を選ぶとは思えなかったから。
カラオケにみんなで行った日の夜、ユリはりぃに電話でこう言ったという。
「豊くんがね、ちらっと私に言ってきたんだけどね、豊くん、お金持ってない女の子は嫌なんだって。なんか、お金目的で近づいてくる女の子が居るから、相手が普通の子だと、どうしても信じられないらしいよ。りぃに言うか迷ったんだけど、りぃもお金目的だって豊くんは思ってて、お金を持ってる女の子しか、信用できないんだって。」
確かに豊は、りぃがお金目的だと思っていた。
でも、それはお金を持ってる持っていない関係のない事だった。
豊は、きっと本当に豊を好きな子なら、そのままの彼女を受け止めるだろう。でも、きっと豊は、りぃが豊よりもお金に恋している所を見てしまったのではないか・・と私は思った。
それに、豊はそんな事初めて会った女の子に言うような奴ではない。
仲の良い友達には愚痴るかもしれないが・・・。