星の約束


それさえも疑わしいという目つきのユカ。

突然何を言うのかと思えば、
ユカは私が先輩のことを好きだったという話をまだ疑っているらしい。

全然好きではなかった、といえば嘘になるが、
好きだったのか、と聞かれれば、そこははっきりとは答えられない。


「私たち、もう卒業するんだよ?
高校最後よ?
高校最後のクリスマスに、その子と2人でいいわけ?」

「もう約束しちゃったし…」


たたみかけるようなユカの言葉に、返す言葉はついつい尻すぼみになってしまい、
いまいち説得力にかける。


「まぁでも、受験勉強の息抜きにはいいかもね。
楽しんでおいでよ」

「うん」


いつものように意見を言うだけ言ったユカは、
最後には否定もせず、私の意志や、決めたことを尊重してくれる。

もしかしたらただ面倒になっただけかもしれないけれど、
何も言ってもらえないよりは彼女を近くに感じ、否定されない分、適度な距離を保てている。

これがきっと、私とユカの付き合い方だ。


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